イソップ 今日より79
「神」の正義の名のもとに「人間性」が抑圧されていた暗黒時代 ― しかし、その前には、ギリシャ、ローマの偉大な「人間性の春」があった。その「原点」に返ろう!その「原点」から出発しよう!「再生」とは「回春(もう一度、春を)」の別名であった。
北欧スウェーデンには、「聖書は教会よりも古い」ということわざがある。ルターらに始まる「宗教改革」を、仮に「キリスト教のルネサンス」とすると、ある意味で、これも聖書とキリストの「原点」に返ろうという運動であった。ヨーロッパの北方では宗教改革、南方ではルネサンス。時期を重ね合って進行した、二つの事件の関係は微妙であり、さまざまな見方がある。ただ、彼らなりに「もう一度、血のかよった“春”を再生したい」との願いに共通点があったといえよう。それが成功したかどうかは別にして ―。
冬それは「抑圧」であり、「しかめっ面」である。春-それは「躍動」であり、「笑顔」である。有名なイソップ。彼はギリシャの奴隷であった。当時の奴隷は、数も多く、社会の実質的労働を支えていた。今でいえば庶民である。民衆の「抵抗の精神」を高めた彼の声望カ高まりすぎて、古い権威にしがみつく勢力(デルフォィの神殿の関係者〉から暗殺されたという。(塚崎幹夫氏の説による)
民衆は温かき包容の人を尊敬
イソップ「冬は春に敵わない」
イソップの寓話に「冬と春」がある。ある時、冬が春をバカにし、非難した。お前(春)が姿を現すと皆、じっとしていないと。
「ある者は野原や森へ行き、エリやバラの花を摘んだり、それを目の前でくるくるまわしてながめたり、髪にさしたりして楽しむ(中公文庫『新訳イソップ寓話集』、塚崎幹夫訳、以下同じ)
花とは、広げていえば[文化」ともいえよう。また「別の者は船に乗り、ときには海を渡って他の国の人たちに会いに行く」
しかし、圧縮するほど、“爆発”の危険は高まるのだと。(アテネ文庫『自由と独裁』、
弘文堂刊、高橋禎二訳から)
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