ガンジー


1982年 イギリス インド

監督 リチャード・アッテンボロー
主演 ベン・キングズレー

 リチャード・アッテンボロー監督の畢生の大作。

 アカデミー賞を総なめにする。

 ガンジーの半生を忠実に描く伝記映画。はじめは南アフリカにおけるインド人差別に対する戦いが描かれる。当時、南アフリカでは白人以外は一等車に乗れない。仕事で南アフリカにやってきた若き弁護士ガンジーは一等車の切符を車掌にみせるが、一等車から放り出されてしまう。これがきっかけとなり、ガンジーは南アフリカに住むムスリムとヒンドゥー教徒の力をあわせ、インド人差別撤廃運動の先頭に立つ。「悪法には断固従わず、しかし無抵抗で」、この方法でイギリス帝国内でのイギリス臣民の平等を叫び、集会では自ら先頭にイギリス国歌God Save the Queenを歌う。そして南アフリカでのインド人差別法の撤廃に見事に成功したガンジーは、英雄としてインドに帰ってくる。

 チャンパランでの小作人の権利を守る闘いに見事に勝利したガンジーは、インド独立の新しい指導者として期待されるようになる。

 "One lone man, marching dusty roads, armed only with honesty and a bamboo staff , doing battle with the British Empire."

 “正直と竹の杖しか持たぬのに、大英帝国と闘っている”


 さらに言論、思想、集会の自由を抑圧する悪法ローラット法に対し、ガンジーは法律発行の1919年4月6日を全国民の祈りと断食の日とし、ストライキを呼びかける。

 ついで、アムリットサルの虐殺、イギリス製の布地のボイコット

 English factories make the cloth that makes our poverty. All thoes who wish to make the English see bring me the cloth from Manchester ands Leeds that you wear today and we will light a fire that we will be seen in Dehli and in London. And if like me you are left with only one piece of homespun wear it with dignity.

 “我々は英国の布地を買って貧しくなる。それをわからせたい。諸君の英国製の服をぬいでくれ。ロンドンでもデリーでも見えるように燃やすのだ。そして、もし私のように自家製の布が残ったらそれを着よう”

 そして、「塩の行進」「円卓会議への出席」と映画は展開していく。

 キャンディス・バーゲン扮するライフ誌の女性記者のインタビューに対し

 What you cannot do is accept injustice from Hitler or anyone. You must make injustice visible.

 “ヒトラーの不正を受け入れてはいけない。その不正を明かすのだ”

 そしてインドの独立をめぐり、ヒンドゥー教徒とムスリムが互いに殺しあう流血の暴動に発展、そんな中、暴動の中心・カルカッタで断食をおこなうガンジー。ある夜、殺気だった男がベッドに横たわるガンジーに対してパンを投げ出して言う。

 男 「食べろ!俺は地獄行きだが あんたを助けたい」

 ガンジー 「地獄へ行くのは神様が決める」

 男 「子どもを殺した。頭を壁に叩きつけた」

 ガンジー 「なぜ」

 男 「息子が死んだ。殺された。回教徒が殺した」

 ガンジー 「地獄から抜け出る道がある。子どもを拾うのだ。母親と父親を殺された子どもを。これくらいの男の子がいいな。自分の子として育てるのだ。ただし回教徒の子だよ。回教徒として育てるのだ」

 (ガンジーのベッドで泣き伏す男)

 ガンジー 「行け、神のお恵みを」

 圧巻の場面、思わず涙があふれ出る。