目次
瀬戸内海の環境保全と住民参加エメックスNGOフォーラムを終えてアマモの移植会に参加して京都議定書発効と地球温暖化防止「すま・はまの会」の故高木英昌氏を偲んで新会員さん入会メッセージ第27回瀬戸内シンポジウム広島宣言行事案内

瀬戸内海ニュース第187号(2005年4月1日発行)






3月6日(日)に、国際エメックスセンター主催「エメックスNGOフォーラムin神戸」〜海の環境保全への市民参加、求められているものは?〜 (ラッセホール・神戸市中央区)でのパブリックフォーラムの際に、瀬戸環連から小沢事務局長が出席し発言しました。

瀬戸内海の環境保全と住民参加

小沢 秀造
1 私は、須磨浦埋立訴訟の原告団の担当弁護士をした経験があります。訴訟前の神戸市の担当者の説明会が非常に混迷したという事を知りました。これは砂浜を埋め立てることを決定してから計画変更の余地がない段階の説明でした。住民参加といっても、計画が決定してからの市の担当者による説明会は余り意味がなく、市民も当然納得しないということになります。合意形成に向けての市民参加が重要でありますし、これからの環境保全には欠かせない課題です。
2 ご承知のように瀬戸内海とその沿岸は美しい海岸が残されている一方で、開発が進んだり破壊されている部分も多い所です。大阪市西淀川、兵庫県尼崎市、倉敷市水島は大気汚染などの公害で激甚な被害を経験し、裁判をしました。それぞれ原告らは損害賠償金、解決金を得たのですが、それだけでは問題は解決せずに、道路公害を軽減させることや地域の環境を回復させることなしには解決しない事を認識した原告団は、受け取った補償あるいは損害賠償金の1部を将来の環境改善のために活用することにしています。その際、行政や企業などとの協力がどうしても必要となっています。西淀川ではあおぞら財団が設立され、地域での環境教育などで成果をあげています。水島ではみずしま財団が漁協や行政と協力して海底ごみの収集や問題点の指摘などで成果をあげつつあります。
3 尼崎公害訴訟は、92年大阪高裁で原告、国、阪神高速道路公団との和解が成立しました。その際国や道路公団は、大気汚染の軽減をはかるため施策を講じること、当該道路における環境施策の円滑かつ効果的な実施に資するための意見交換の場として、「尼崎市南部地域道路沿道環境改善に関する連絡会」を設置することを上記3者で合意しました。ところが連絡会では、実質的な話し合いが全くなされませんでした。原告らは、中央公害等調整委員会に和解の履行のあっせんを申立、03年6月には中央公害等調整委員会のあっせんを申立人ら、国・道路公団で合意しました。その後、第3回から11回の連絡会、その間の準備会を重ね、05年1月21日大型車の交通量低減に関する意向調査が合意され、同3月調査が実施されます。目的が道路の大気汚染対策一般ではなく、尼崎南部の対策のための連絡会であることが前提となりました。ロードプライシングの値引きの金額を具体的な金額として400円とすることの抵抗があり、どう記載するかについては金額を回答者に記載してもらうことにしました。阪神東線(武庫川以西)も調査の対象とするかどうかについては、公団が設備の不備などを理由に難色を示したのですが、対策の実効性を確保するために欠かせないということになり、調査対象にするということになりました。 あっせん合意という土俵であり、あっせん合意の後の連絡会が公開とされたことと原告団、弁護団も道理にも続いた説得を試みたことが、調査についての話し合いができた原因であると考えています。
4 瀬戸内の環境を守る連絡会で、02年6月サンフランシスコ湾に調査に行きました。サンフランシスコ湾も乱開発をされてきました。魚は汚染され、食することも制限されています。BCDC(サンフランシスコ湾保全と開発委員会)が設立され、住民代表も含まれたものでありよく運営させていること、専門家の協力を得た運動を心がけていることなどが成功したポイントと63年の当初から運動してきたシルビア マクローリンの話を伺いました。そして今は湾の面積は増えてきているのです。住民が先頭に立ち腰を据えた運動を展開し、少しずつ湾が回復してきています。大阪湾の環境は悪くなってきている、湾の面積は埋立により減少しています。同く汚染され、大都市を抱えた湾であり、サンフランシスコ湾で可能であれば大阪湾、ひいては瀬戸内海でも十分環境改善、海の面積の拡大も可能と考えています。 
5 住民と行政との対話はどのようにすれば可能かということは難しい課題です。しかし尼崎の経験やサンフランシスコの調査をふまえて発言しますと、信頼関係を作り、維持することが大事であり、道理のある議論、対話が必要であるということです。行政に意見を言っても言いっぱなしでは対話が進みません。公開された所での道理ある対話を保証する枠組みが必要であると考えています。その際情報公開が必要です。住民の側も勉強する事はもちろん必要ですが、専門家の協力をえるなどして十分可能でありその点は悲観しておりません。






エメックスNGOフォーラムを終えて

高山 進(伊勢・三河湾流域ネットワーク)
 3月6日午後表題のイベントが行われた。 コーディネーターを仰せつかった私は、2001年神戸での第5回国際エメックス会議の企画であった「NGOフォーラム」を傍聴していた。その後エメックスは、「NGOフォーラムフォローアップ事業」として東京湾・伊勢湾・瀬戸内海で市民(+諸セクター)参加集会を継続した。
 今回の集会は、それらの経験を交流する意味と海をめぐる市民参加の最前線を経験交流する意味を込めて行われた。伊勢湾では約3年間の試行錯誤の末、伊勢・三河湾周辺の市民活動をネットワークする団体(伊勢・三河湾流域ネットワーク)の発足に至ってしまった。私自身はこのことを報告した。
 問題提起で清野聡子さんは、ここ数年海に関する法律の中に市民参加や環境配慮に関する規定が急速に変化しているのに、市民の側が十分活かせていないのは残念である。ひとつの海岸でも成功の具体例を作ることで大きな枠組みの改善に繋がる。相変らず4つの省庁の縦割り構造の中で、市民や研究者の提言や働きかけがないと事態が進まないことも多い、という発言をされた。 確かに、ここ2〜3年の間の生態系保全や、自然再生に対する社会の意識や、枠組みは大きく変化している。
 大分県中津市干潟の合意形成会議の事例、川崎市の海の公園づくりに関する合意形成会議は共に、堤防を後退させたり、護岸を崩す決定を導き、藤前干潟では環境庁予算で観察施設を設置させ官民対等の協議会づくりを行った。この3つの事例が物語るように、市民側の働きかけが功を奏する条件が以前よりも大きく広がっていることを感じさせられた。三重県の英虞湾で展開している大規模な研究プロジェクトも元はと言えば、真珠漁師さんたちが自主的に始めた研究活動に端を発していた。
 しかしその一方で、なかなか事態が動かない、牢固として変わらない部分も存在する。海底ゴミの報告でも漁師さんが海底ゴミを引き上げると産廃扱いになり、お金を払う羽目になるという事態などは、直ぐにでも変えていける事だと思うのだが。
 瀬戸内法の改正を訴える環瀬戸内海会議の活動は手間のかかった素晴らしいものであるが、こうした活動もなかなか実を結ばない。ただ、砂利採取を禁止した海域で、生き物がめきめき回復している事例が述べられ、「海は豊かな希望のある場所」という報告があった。確かに人の対応を受け止めてくれる海に対し、いつまでも甘えることなく、社会の側のもっとドラスティックな変化があっても良いと切に思う。
 今後同じような悩み、課題、希望を抱える三海域の交流やネットワークが進まないだろうか、という声が聞かれた。共通の調査手法で市民参加調査ができないだろうか、という提案も出された。
 帰り際に「伊勢・三河湾流域ネットワーク」の3人と「瀬戸環連」の方々とおいしい中華料理を食べながら交流した。長男と30歳以上離れた誕生したての弟との会食であった。
写真提供: (財)国際エメックスセンタ






アマモの移植会に参加して

瀬戸環連事務局 玉田 真知子
 梅の優しい香の漂よう3月13日の日曜日、NPO法人「アマモ種子バンク」の主催で明石市江井ヶ島港において、アマモの苗を海底に移植する作業が行われた。
 当日は気温10度前後でやや寒く、水温がそれよりもやや高い日であった。市民が昨年秋から家庭で育てたアマモの苗約10cm強のものを、生分解性容器に入れ換え、ダイバーの手によって海底に埋めるのである。漁港内の岸壁の内側、水深約5mくらいのところだ。
 アマモは細長い葉っぱがゆらゆらと海底から生え、稚魚がそこで餌を食み育つ。
埋立てが著しく進んでしまった今、当然アマモの量は減っている。どこにでも無造作に生えるのではなく、微妙な海流の影響等により自らが生える場所を選別しているようである。
 苗を海底に沈めるのは、大阪松原市のNPO法人「環境教育技術振興会」(通称CAN)の7人のダイバーたちである。ウェットスーツでも水温10度の海中では、ほんの数分でもかなり冷える。こちらは船上で足先にゴム長靴つきの胴長姿で眺めているだけで、誠に申し訳ない状態である。
 神戸市東灘区、明石市内、岡山県からの一般参加者が、アマモの苗を持ち寄った。6月に地元で採取した種子を、江井ヶ島で水槽に移して養生し11月下旬から栽培する。春になり大きくなったところで植替えるという事である。
 NPOアマモ種子バンクさん、寒い中を作業されたダイバーの皆さん、家庭で大事に育てられた一般市民の方々、のり船を出して下さった漁協の皆さん等の善意と努力に感激すると同時に、ここまで自然を追い詰めてしまった人間の過ちに怒りを覚え、非常に複雑な気持ちであった。
 アマモ場というのは稚魚が育つ、人間ならば家庭なのだ。そこを埋めたり汚泥を投入するという事が当たり前のように行われてはならない。人間は、自分の目先のことをのみ考え自然を破壊するのではなく、よくよく知恵と技術を駆使し自然を守ってゆかねばならない。それは絶対可能なはずなのだから。






京都議定書発効と地球温暖化防止

気候ネットワーク 事務局長 田浦 健朗
京都議定書発効までの経緯
 1997年12月に開催された地球温暖化防止京都会議(COP3)で「京都議定書」が 採択され、世界規模での温暖化対策の第一歩が踏み出されました。その後7年 以上の年月を経て、2月16日にようやく発効し、正式な国際的な約束事となりました。
 京都議定書には、1990年を基準として2008年〜2012年(第一約束期間)の5年間で、6種類の温室効果ガスを先進国が5.2%削減する目標が盛り込まれました。この削減目標は、日本は6%、EU8%、ロシア0%と、国によって差があります。また、森林が吸収した量を削減に算入してもよいことや、京都メカニズム(排出量取引・共同実施・クリーン開発メカニズム)とよばれる削減のための制度が議定書に盛り込まれました。
 しかし、これらの条文の細かい定義や具体的なルール、約束を守れなかった場合の罰則なども決定されず、COP3以降の 交渉に持ち越されました。
 その後の交渉では各国の利害が対立し、2000年に開催されたCOP6(オランダ・ ハーグ)での交渉は決裂してしまいました。また、2001年3月に米国が離脱表明を行い、京都議定書は消滅の危機に瀕しました。この危機に際して、世界のNGOが連携した活動やEUのリーダーシップによって、COP6再開会合(ドイツ・ ボン)で、政治的な包括合意である「ボン合意」に至り、京都議定書が救済されることになりました。
 これで、各国が批准する条件が整い、EUや日本が批准をし、2002年に発効することが期待されました。 しかしながら、京都議定書が発効するためにはロシアの批准が必要でした。ロシアは何度も「批准をする」との表明をしましたが、約束を守らず先延ばしにしていました。京都議定書の中間報告(2005年)や第一約束期間が近づくことで、またもや京都議定書が未発効のまま消滅しかねないというような懸念もでてきました。
ところが、2004年11月に ロシアが批准し、2005年2月16日に京都議定書が発効しました。
将来枠組みの議論
 2005年は、京都議定書発効後の最初の会議として、COP/MOP1(条約の締約国 会議と京都議定書の第1回締約国会議の同時開催)がカナダのモントリオール で開催される予定です。
また2005年は、第二約束期間(2013年〜2017年)に関する交渉を開始しなければならない年にあたり、地球温暖化防止のために、一層高い削減目標を設定し合意する必要があります。
 EUは、2050年までに最大80%削減という目標を提案しています。しかしながら、京都議定書に反対の米国等が異なる制度を提案しています。
 もし、第二約束期間の削減目標が低くなるだとか、目標そのものが合意されない場合、第一約束期間の目標も達成されなくても良い、という事になりかねません。
 一層大きな削減の設定を目指すEUや途上国と、反対する米国の対立は厳しく、今後の国際交渉はこれまで以上 に難航することも予想されます。
国内対策の促進と京都議定書
 国内に目を向けると、京都議定書の目標である6%の削減どころか2003年の排出量は1990年比で8%も増加しています。これは、効果のある温暖化対策を実施してこなかったことの証しです。
6%削減を実現するには、やはり抜本的な対策が必要です。例えば、既にヨーロッパで導入され効果をあげている「炭素税」や「自然エネルギー買取制度」を早急に導入すべきでしょう。
 京都議定書の削減目標は、温暖化を防止することのできるレベルからは非常に 低いものですが、これまで資源やエネルギーの消費拡大を目指してきた世界で、僅かながらも削減の方向に踏み出したという意味では、画期的な議定書である事は間違いありません。

 地球規模の温暖化問題を解決するための、ただひとつの世界的な約束事である京都議定書を守り育てていくことが、私たちの責務だと言えるでしょう。

写真: 京都議定書発効記念パレードの様子






「すま・はまの会」の故高木英昌氏を偲んで

瀬戸環連事務局次長  滝野 秀男
 神戸市の須磨海岸埋立計画に反対し、『すま・はまの会』は今から13年前の5月に地域住民によって結成されました。同埋立阻止のための住民訴訟も神戸地裁更に大阪高裁、最高裁と10年に及びましたが、「自然の渚を守れ」との住民の必死の願いを叶えてはくれませんでした。
 須磨住民訴訟の弁護団長は瀬戸環連初代事務局長の故西村忠行氏であり、現事務局長の小沢秀造氏は弁護団事務局長として終始この訴訟を支え続けました。『すま・はまの会』は訴訟後も須磨沿岸域の環境保全運動を粘り強く進めてきました。
 須磨海岸の西端には長くない距離ですが養浜されていない阪神間唯一の自然海岸が残っています。 此処に自生する約10種の海浜植物群落の保護について「会」は早くから行政に訴え、多くの市民に知らせてきました。県発行の「レッドデータブック2003」には「須磨海岸の自然景観」と「須磨の浦の海浜植物群落」に係る記載が追加されました。
 今年の2月、急に大きな嵐が「会」を襲いました。それは「会」の生みの親のひとりであり、『すま・はまの会』の名付け親でもある高木英昌さんの急逝です。1947年3月生れ、満57才の若さでした。同氏は神戸生れの神戸育ち、神戸高校、大阪大学歯学部を卒業。歯科医院を開業されていた西宮市甲子園地域でも住民の信頼が篤い「高木先生」でした。今年の2月21日、同氏の告別式では、「会」の世話人一同の名で弔辞が朗読されました。その要旨は次の通りです。
「高木英昌さんなぜ今、あなたとこのような形で対面しなければならないのか、ここにこうしていても、全く信じられません。」
「私たちは互いの自由な発想と創意工夫を尊重し、海岸環境にとどまらず、科学や文化のありようも含めて積極的に提言し、活動してきました。あなたが提唱した「会の約束ごと」は今も健在で、会の行動指針となっています。また、あなたは実証的、客観的な観察、調査、分析を基本とする態度を堅持し、市民運動がとるべきひとつの模範を示されました。御夫婦協力し五年余に亘って続けられた須磨浦の水質調査はその象徴です。埋立工事の周辺海域への影響を把握するため、数箇所の定点を設定して海水をサンプリングし、公的検査機関に持ち込み、得られたデータを解析して報告書にまとめられました。更にカメラによる定点撮影も継続され、貴重な資料となりました。」 
「あなたはまた、オペラを初めとする芸術・文化への造詣も深く、美味いものには目がない食通そして酒通で、毎シーズン欠かさぬスキーへの打ち込みぶり、更に広範囲な読書量と知識・・・何事もひとたび興味を抱いたものは究めずにおかない人でした。」 
「・・・はまの会に貸して頂いた事務所のあるマンションの名はお好きなオペラから取った『ラ スペランザ』=希望です。私たちが希望を持ち続け、継続を力と成す有様を空の高みから見守って下さい。・・・突っ走った人生、本当に御苦労様でした。そしてありがとうございました!」
 瀬戸環連事務局の滝野は、事務局長の小沢弁護士と一緒に2月20日のお通夜にも参加しました。
 都市環境の保全について、高木英昌さんがとりわけエネルギッシュに活動しながらも、絶えず理性的・科学的に対処されてきたことはよく知られています。同氏の急逝について私も信じられない、信じたくない思いで一杯です。 告別式での弔辞に私も深く感動しながら、高木さんがよく「裁判をやってよかった」と言っておられたことを想い起しました。
 10年に及ぶ裁判から、行政や地方自治の実態等について確かに多くのことを私たちは学びました。また当然と思われる民主主義の前進のために絶えず努力すべきだし、地域の住民運動から謙虚に学ぶ姿勢の堅持について、私たちも誓いを新たにしました。






新会員さん入会メッセージ

大分県佐伯市 加藤 健一 様
 大分県南海部郡蒲江町大字畑野浦は、去る3月3日市町村合併により大分県佐伯市蒲江大字畑野浦になりました。大分県南リヤス式海岸のまさに豊後水道を眼前にして瀬戸内海へ黒潮の流れ込む重要地域にあたります。いま世間の注目を浴びている大入島石間埋め立て事件の佐伯市です。
 問題の海面汚染は、当地の入津湾口でH13年10月16日の豪雨による捨て土崩落により発生し、昨年の3回に亘る台風のため、産廃を含む捨て土が多量に流出しました。
捨て土は、大分県耕地課が県南広域農道工事の残土を昭和50年から60年にかけて当方の海浜に連なる私有地に捨てたものです。公共のためにと協力を依頼され、全くの無償で提供しました。 捨て土面積は1万3千u、海面からの高さは10mあり、この内、一割にあたる千三百uが既に流出し、残り九割も雨期の到来を目前にして崩落流出の運命にあります。 当方は、大分県に対し、産廃汚染捨て土の完全撤去を要求していますが、大分県は無責任にもこの申し入れを拒絶しています。
 幸いにも、広瀬県知事は環境保全を県政の最重要施策として環境立県を標榜していますので、一縷の希望を抱いています。しかしながら、公共性と公益性の面からも見過ごすことの出来ない問題であり、汚染原因の一次責任が当該土地の占有管理者である当方に帰せられ、極めて不本意の実情です。
 環境汚染当事者の一方に擬せられる悔しさに、この際貴会の趣旨に賛同して行政の不誠実に対し真っ向から環境保全に挺進するつもりですので、よろしくお願い申し上げます。






 3月26、27日(土日)に、東広島市の広島大学西条キャンパス・学士会館にて、『第27回瀬戸内シンポジウムin広島』が開催され、以下に掲載の集会アピールが採択されました。 シンポの報告記事は、次号ニュースに掲載予定です。

第27回瀬戸内シンポジウム広島宣言

 「9.11テロ」の惨劇依頼の国際情勢は「平和の危機」ともいえる事態が続き、「イラク戦争」が開始され2年にもなるが、現地では未だに殺戮が繰り返されている。日本の自衛隊も撤退を求める世論に背き居座り続けている。日本国憲法を改悪する動きが強まっているものの、これに反対する「9条の会」の急速な広がりがあることが注目される。このように、「平和なくしては何事も始まらない」というのが実感される。
 しかし、ここ広島では本年被爆60周年を迎え、非核港「神戸方式」がとられて30周年、やがてNPT(核不拡散条約)再検討会議を迎えるという節目のときに、本シンポジウムが開催されたことの意義をまずは確認しておきたい。すなわち、21世紀を字義通り「環境の世紀」とするためには、その最大の障害である戦争をたくらむものとのたたかいをおろそかにはできないのである。
 世界遺産にも匹敵する多島海美を誇る瀬戸内地域では、昨年瀬戸内法施行30周年、瀬戸内海国立公園指定70周年を迎え、さらに、本年2月には気候変動枠組み条約京都議定書が法的文書として発効したのは画期的な出来事である。私たちは、これをきっかけに、停滞しがちな環境保全の取組みを一段と強め、前回の大阪シンポで掲げられた「永続可能な社会」をつくり出すために、英知を傾けた研究活動、住民運動の発展に努めなければならない。
 この第27回シンポジウムでは、「瀬戸内海の『自然再生』と原風景の保全」というメイン・テーマのもとで、活発な報告と討論が行われた。瀬戸内海では、高度成長期以来の汚染の付けが未だ回復されていない上に、新たな重金属汚染や生物生産の阻害要因が明らかにされた。また、財政的にも立ち行かないと指摘されている関空2期工事、神戸空港などの大規模埋立公共事業が進められていることは極めて遺憾というほかない。真に「自然再生」をいうのであれば、これらの大規模公共事業のあり方を抜本的に見直すことから始めなければならない。
 本シンポジウムでは、アサリなどの水産資源の復活への努力や見通しも報告された。瀬戸内海の生態系を守るためには、「環境創造」などではなく、行政による「規制型保全」の強化こそ肝要ということが改めて確認された。
 瀬戸内海での海砂採取については、一部を除いてほぼ全面的な禁止措置が採られる見通しが生まれたことは特筆すべきことである。瀬戸内法では、瀬戸内海及びその周辺の優れた景観を保全することが立法趣旨に含まれている。それに加えて、本年景観法が全面施行されることになった。
 私たちは、この瀬戸内法及び景観法などを十分に活かし、それらの内容をさらに拡充強化し、瀬戸内海のかけがえのない環境とその原風景の価値を再認識して、これを後世に継承すべくその保全と形成の取組みを進めるなど、なおいっそうの努力を重ねることを宣言する。

2005年3月27日
第27回瀬戸内シンポジウム






行事案内

☆アースディひょうご2005
講演会「地球温暖化防止と私たちのくらし」
   京都議定書発効 〜 私たちにできること
講師  田浦 健朗 氏(気候ネットワーク 事務局長)
日時: 4/23(土)13:30〜16:30
会場: 神戸市立勤労会館(三宮)

クリティカルマス神戸(自転車パレード)
 4/24(日) 朝スタート
 増え続けるクルマから道路を取り戻し、
  環境に優しい自転車で街を走ろう!

グリーン&ピースコンサート
  〜 環境と平和を、美しい地球を守ろう
日時: 4/29(祝・金)14時〜
会場: 神戸新聞松方ホール 
和太鼓(翼・鯱・輪田鼓)、
講演(狂言役者 茂山千之丞)、
独唱(伊藤正紀)、
合唱(兵庫のうたごえ合同・みどりのコンサート合唱団・指揮:浅井敬壷)

詳細お問合せ: アースディひょうご2005実行委員会
神戸市兵庫区永沢町4−5‐8 妙法華院内
Tel: 078‐575‐2608
Fax: 078-577-7651

☆播磨灘を守る会 様より
  • 5/ 7(土) 春の播磨灘北部調査
  • 4/29(祝) 春の海岸清掃活動(家島の太島の浜中心、スナメリウォッチング探索会も)
  • 5/28(土)〜29(日) 第10回エコ・ツアー 「人形峠と松江宍道湖・中海へ」
  *詳細お問合せ: 同会 Tel: 07932-2-0224

☆環境保全活動の輪を広げるために
〜 ミニフォーラム

日時: 平成16年4月19日(火)15:00〜17:00   参加無料
テーマ: 「 海と地球温暖化を考える 」 講師 神戸海洋気象台長 内野 修 氏
場所: 兵庫県立神戸生活創造センター AB会議室(神戸クリスタルタワー5F)
主催: (財)ひょうご環境創造協会 ひょうごエコプラザ
 TEL: 078-371-7710  FAX:078-371-7750

*事務局会議予定
  見学自由、 18:30〜 事務所にて
4/13(水)、4/27(水)
5/11(水)、5/24(火)

※助成金活動のための会議 ・・・ 4/5(火)16:30〜

編集後記
 今号はいかがでしたでしょうか。皆様からの声をお待ちしています。
 インターネットを通じ、いろいろな方面から沢山の情報等が事務局へ寄せられるようになりました。瀬戸環連ではホームページ作成管理して下さる方を探しています! 会員さん同士が顔の見える活動も強めていくためにも、どうぞお力をお貸し下さい。(風)